ヨガの効果 身体

秋は気分が沈むって本当?改善法はある?

秋はもの悲しくなる人が急増!?気分が落ち込みやすい!?

2024年。とても暑い夏でした。日本の夏が年々、暑くなってきていますね!35度超えの地域や日数も増加。一段と厳しい暑さを痛感しました。

10月初旬でもまだ夏の延長を味わっているような、そんな感覚を覚えた陽気。ところが10月中旬、急にめっきり秋を感じた時はなんだかもの悲しくもありました。

この、秋になるともの寂しい感じ…。この時期になると同じような感覚を覚える人もいるのでは?実は理由があるのです!

実はこの秋の時期に感じる「もの悲しさ」は、多くの人が経験する独特な感情です。この感情は、秋の自然環境や季節の変化と深く関係しています。日が短くなり、涼しい風が吹き、木々の葉が色づいて散り始めると、私たちは自然と内向的な気持ちになり、過去を振り返ったり、感傷的になったり、切なさや寂しさを感じることがあります。

秋のもの悲しさを感じる主な理由

1. 日照時間の減少

秋になると日が短くなり、光の量が少なくなります。これにより、体内のセロトニン(幸福ホルモン)の分泌が減り、気分が落ち込みやすくなることがあります。また、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が増えることで、体が冬の準備に入り、エネルギーレベルが低下しやすくなります。この変化が、秋特有のもの淋しさを引き起こす一因となっています。

2. 自然の変化

秋は、自然界の移り変わりが最も顕著に現れる季節です。夏の明るいエネルギーが終わり、紅葉や落ち葉が目立ち始め、冬に向かう静けさが感じられます。この自然のサイクルが、私たちの心にも影響を与え、無意識に「終わり」や「変化」を感じることで、感傷的になることがあります。

3. 季節の節目による心の変化

秋は、物事の「終わり」や「過ぎ去り」を象徴する季節でもあります。例えば、夏の賑やかさや活動的な時間が終わり、秋はより静かで内省的な時間へと移行します。この移り変わりが、感傷的な気持ちを呼び起こし、過去の出来事や思い出に浸ることが増えます。特に、秋は新しいことを始める時期でもありながら、同時に過去を振り返りやすい季節です。

4. 孤独感の増加

秋、寒さが増してくると、家で過ごす時間が増える季節です。外での活動が減るため、家の中で過ごす時間が長くなり、人と会う機会が減ることから、孤独感を感じやすくなります。この孤独感が、もの悲しさを増幅させることがあります。静けさとともに、自己との対話や感情に向き合う時間が増えるため、内面にある感情が表面化しやすくなります。

5. ノスタルジアの感情

秋の景色や匂い、空気の冷たさなどは、過去の記憶を呼び起こしやすい要素とのこと。紅葉や秋の夕暮れ、少し肌寒い空気は、学生時代や家族との思い出、過去の恋愛などを思い起こさせることがあります。こうしたノスタルジアが、もの悲しさや感傷的な感情を強めるということが分かっています。

秋になると人恋しい気持ちにもなったりします。この過去の思い出、友人・家族・恋人などと一緒にいた時間を想起させるから人恋しいということでしょうか。納得…。

秋に起こりがちな季節性うつとは?

季節性うつ(SAD:Seasonal Affective Disorder)は、季節の変わり目に発生するうつ症状の一種で、特に秋から冬にかけて症状が現れやすいことが知られています。日照時間の減少や気温の低下が、体内のホルモンバランスに影響を与え、気分の落ち込みやエネルギー不足、集中力の低下などを引き起こします。

秋に見られやすい主な症状:

  1. 気分の落ち込み - 秋の寒さと暗さにより、気分が沈みがちになります。
  2. エネルギーの低下 - 疲労感が強まり、日常の活動が困難に感じられます。
  3. 食欲の変化 - 特に炭水化物を多く摂取しがちで、過食や体重増加が見られることも。
  4. 集中力の欠如 - 学業や仕事に集中できず、注意力が散漫になることが多いです。
  5. 社交的な活動への興味喪失 - 友人や家族との交流を避けたくなり、孤立感が強まります。

これらの症状は、生活の質を低下させ、長期間続くと深刻なうつ状態に発展することがあります。日常的に手軽にできる解決策として下記のようなものがあげられます。

季節性うつ、秋の気分の落ち込みを和らげる方法

  1. 日光浴をする: 日照時間が短くなるため、できるだけ外に出て日光を浴びることで、セロトニンの分泌を促進し、気分を明るく保つことができます。
  2. 運動やヨガを取り入れる: 軽い運動やヨガは、心を落ち着かせリラックスさせる効果および、やる気や意欲を湧きあがらせる効果があり、気分の落ち込みを防ぐのに役立ちます。
  3. 暖かい食べ物や飲み物で体を温める: 季節の変わり目に合わせて、温かいスープやお茶などを取り入れると、体が温まり、気持ちも落ち着きます。
  4. 趣味やクリエイティブな活動を楽しむ: 秋は内向的になる季節でもあるので、自分の好きな趣味や創造的な活動に時間を費やすと、心がリフレッシュします。
  5. 季節のイベントを楽しむ: 秋は紅葉や収穫祭など、自然や文化を楽しむ機会が豊富です。季節の移ろいをポジティブに捉え、外に出て楽しむことで、もの悲しさが和らぎます。

2番目にヨガが出てきましたね!このように、季節性欝、秋冬に気分が沈みやすい場合の対策としてもヨガが挙げられています。また更年期特有の、気分が沈みやすいという症状も重なる40代・50代。ダブルで襲ってくるうつ症状の深刻化をふせぐ自然な治療法として注目されているのがヨガです!

ヨガが季節性うつに効果的な5つの理由

ヨガは、体を動かすことで心と体のバランスを整え、心や生活習慣を整えるためにも非常に効果的なツールです。今では気軽に取り組める環境が整い、多くの人が体験したことがあるのではないかと思います。

ヨガはこの時期の季節性うつの症状を和らげるのに有効な要素が、たくさん含まれています。更年期の気分の浮き沈み対策も必要な40代・50代の方、必見です。ヨガが効果的な理由を5つ、みていきましょう。

1. 呼吸法で心を安定させる

ヨガの呼吸法にはたくさんの種類がありますが、呼吸法により心と体をリラックスさせることができます。ゆっくり息を吐く呼吸法は、副交感神経を活性化させ、心を落ち着かせます。季節性うつにより不安感やストレスが増しているとき、呼吸法を実践することで、気分がリセットされ、心の平静を取り戻すことができます。

効果的な呼吸法

「ナディ・ショーダナ(片鼻呼吸)」は、精神の安定を促進し、リラクゼーションをもたらすため、秋の不安定な気分に特に効果的です。

ナディ/ナーディ とは動脈や静脈のような管状の器官と考えられていおり、プラーナ(エネルギー)の通り道とされています。ショーダナとは「浄化」という意味で、神経系を浄化するのに効果的な呼吸法です。

ナーディ・ショーダナ・プラーナヤーマでは、普通の呼吸より多くの酸素を血液にもたらすので、気分をさわやかにし、神経が鎮まり、浄化される。心は穏やかで、はっきりしてくる。

『ハタヨガの真髄 B・K・S・アイアンガー』より

2. 体を温め、エネルギーを高める

秋から冬にかけて気温が低下すると、体も冷えがちになり、エネルギーの低下が加速します。ヨガのポーズ(アーサナ)には、体を内側から温め、血流を促進する効果があります。体が温まると、気分が高まり、活動意欲も湧いてきます。

効果的な動き

「太陽礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)」は、全身を活性化させ、体をしっかりと温める効果があります。朝に実践することで、エネルギーが増し、1日をポジティブにスタートできます。

3. 脳内ホルモンを整える

季節性うつでは、セロトニン(幸せホルモン)やメラトニン(睡眠ホルモン)のバランスが乱れがちです。ヨガの運動や瞑想は、これらのホルモンの分泌を正常化する効果があり、特にセロトニンの分泌を促進します。定期的にヨガを行うことで、気分が安定し、うつ症状が緩和されます。

4. 心身のバランスを取り戻す

ヨガの実践では、心と体の調和を重視します。季節性うつによる感情の起伏や心の乱れを感じたとき、ヨガを通じて自己と向き合うことで、バランスを回復することができます。

自分の呼吸や体の動きに意識を集中させることで、マインドフルネスが促進され、今この瞬間に集中する力が養われます。

効果的なポーズ:

「木のポーズ(ヴリクシャーサナ)」は、体のバランスを整えると同時に、心の安定を促します。日常のストレスを手放し、心の平穏を取り戻すのに最適です。

「戦士(英雄)のポーズ(ヴィラバドラアーサナ)」は、地に足をどっしりと根付かせるように、脚という土台を安定させます。集中力が高まり、心を安定させるのに役立ちます。

5. 気分をリフレッシュし、ポジティブな心を育む

ヨガはリラクゼーション効果だけでなく、内面的なポジティブなエネルギーを引き出します。特に、ポーズや瞑想を行うことで、日常生活でのネガティブな感情やストレスを手放し、リフレッシュすることができます。

これは、季節性うつの時期に、気分転換として非常に有効です。

効果的なポーズ

後屈系のポーズは胸を開き、心を解放する効果があります。落ち込んだ気分を明るくし、ポジティブなエネルギーを取り戻すのに最適です。ヨガには胸を開き気持ちを前向きにしてくれるたくさんのポーズがあります。

「三日月のポーズ(アンジャネーヤアーサナ)」、「ラクダのポーズ(ウシュトラアーサナ)」、「ハトのポーズ(カポタアーサナ)」、「弓のポーズ(ダヌラアーサナ)」など、ほか多数…。

これらのポーズ群は、腰を傷めないように胸を開くためコツや注意点もありますので、インストラクターの説明をよく聞きながら行ってくださいね。

おわりに

秋に感じるもの悲しさは、季節の変化や日照時間の減少、自然界の移ろいに対する私たちの感情反応が影響しています。この感情は決して否定的なものではなく、内面と向き合うための自然な過程とも言えます。季節のリズムに合わせて、心と体をケアし、秋の穏やかな時間をポジティブに過ごす方法を見つけることが大切です。

秋に起こりがちな季節性うつは、日照時間の減少や気温の変化によるホルモンバランスの乱れが原因で、気分の落ち込みやエネルギー不足を引き起こします。ヨガはその症状を和らげるための効果的な手段です。

ヨガの呼吸法やポーズを取り入れることで、体を温め、ホルモンバランスを整え、心身のバランスを回復させることができます。自分のペースでヨガを実践し、秋のうつ症状を乗り越え、ポジティブで安定した日々を送りましょう。

続けるためには手軽に家で一人で行うのも良いですが。スタジオやオンラインレッスンなど、インストラクターや他の参加者と一緒に行うことで、独りではないという感覚、孤独感も解消できます。各ポーズにはそれぞれ細かいコツなどがありますので、その都度その都度、インストラクターの説明があるレッスンがお勧めですよ。

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