ヨガの効果

ヨガをやらないのはもったいない!?ヨガが及ぼすメンタル改善5つ

ヨガは体に良いだけではなく、私たちの心や精神面に良い影響を与えることは、多くの人々に知られています。近年、ヨガが心に及ぼす効果についても科学的な研究が進み、精神の安定やストレス軽減に対するメカニズムが明らかになってきました。

ヨガが精神面でも良いとはよく耳にするが。具体的には?根拠は?というあなたに。今回は、ヨガがメンタルに良いと言われる5つの理由を、科学的根拠とともに詳しくみてみましょう。これを読み終えたころには、ヨガをやらないのはもったいない気持ちになってるはず。

1. ストレスホルモン(コルチゾール)の減少

ヨガは、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑えることがわかっています。コルチゾールは、長期間過剰に分泌されると不安やうつの原因になるとされています。ヨガの呼吸法やリラックスポーズにより、コルチゾールの分泌をコントロールし、心の安定を促します。

アメリカの国立衛生研究所(NIH)が行った研究によると、12週間のヨガプログラムに参加した被験者のコルチゾールレベルが顕著に低下し、ストレスレベルも大幅に改善されたことが確認されました。特に、呼吸法や瞑想を含むヨガは、コルチゾールの分泌を抑制し、心をリラックスさせる効果があると報告されています。

【参考:National Institutes of Health】

2. 幸せホルモン セロトニンの増加による気分改善

ヨガは、『幸福ホルモン』と呼ばれるセロトニンの分泌を促進します。セロトニンは、気分の安定に不可欠な神経伝達物質で、ヨガの運動や瞑想によって自然に分泌が促され、気分が改善されることがわかっています。

① スタンフォード大学の研究チームは、定期的にヨガを行う人々が非実践者に比べてセロトニンレベルが高いことを発見しました。この研究では、ヨガの瞑想や呼吸法によるセロトニン増加効果が確認され、特に心のバランスを取り戻すのに役立つことが示されています。研究チームは、ヨガが気分改善やメンタルヘルスの向上に貢献する具体的なメカニズムであると結論付けています。

【参考:Stanford University School of Medicine】

このセロトニンの分泌に加え、不安感や気分の落ち込みを和らげるドーパミンの分泌も促します。心のバランスを整えるホルモンであるセロトニンやドーパミンの分泌を促し、うつや不安症の症状軽減に有効であるとされています。

② ボストン大学医学部の研究では、うつや不安症を抱える患者が週に2~3回のヨガセッションに参加することで、症状が有意に改善されたことが報告されています。この研究によると、ヨガの実践によりセロトニンやドーパミンの分泌が促進され、感情の安定と精神のバランスを保つのに役立つと結論付けられました。

【参考:Boston University School of Medicine】

ヨガには胸を開くポーズがたくさんあり、初心者が取り入れやすいものから上級者向けのものまで様々なバリエーションがあります。呼吸法そのものや胸を開くポーズを取り入れて呼吸を深めることでセロトニン分泌を促進し、気分の落ち込みを改善する効果が期待されます。

3. 自律神経のバランス改善

ヨガの深い呼吸や穏やかな動きは、副交感神経を優位にし、自律神経のバランスを整えます。自律神経が整うことで、リラックス感が高まり、不安や緊張感が軽減されることがわかっています。自律神経の調整は、ストレスや不眠の解消にも役立ちます。

ペンシルバニア大学が行った研究では、8週間のヨガプログラムを受けた被験者の自律神経バランスが顕著に改善され、心拍数の減少や精神的なリラックスが確認されました。参加者は、不安感の軽減や気分の安定を感じるようになり、特に仕事や日常生活においても集中力や精神の安定が向上したと報告しています。

【参考:Penn State University】

4. 脳波(アルファ波)の増加によるリラックス効果

ヨガを行うと、脳内でアルファ波が増加することが確認されています。アルファ波は、リラックスしているときに出やすい脳波で、心身の緊張が解け、穏やかな気分を感じる効果があります。ヨガの瞑想や深い呼吸は、アルファ波の増加を促し、心を落ち着かせます。

カリフォルニア大学の研究では、瞑想や呼吸法を含むヨガを行った人は、アルファ波が増加し、精神的なリラクゼーションが促進されることが確認されました。また、アルファ波が増加することで、集中力や記憶力も向上するという結果が出ています。

【参考: University of California, Los Angeles (UCLA)】

「瞑想」や「ヨガニドラ(眠りのヨガ)」は、アルファ波の増加を促進するのに最適です。忙しい日常において、10分間のヨガニドラを行うだけで、深いリラックス状態に入りやすくなります。

5. 自己肯定感アップと感情調整力の向上

ヨガは、自己と向き合い、自分の成長や変化に気づく過程を通じて、自己肯定感や自己受容の感覚を高めます。ヨガは競争ではなく、自分自身に対する気づきを促すものなので、自分に対する肯定的な評価や受容感が高まります。これがメンタルの安定に非常に役立つのです。

① ミネソタ大学の研究では、ヨガを行うことで被験者の自己肯定感が向上し、感情的な安定が得られたという結果が得られています。また、ヨガの継続により、自己評価が高まり、不安感が減少する傾向が示されました.

【参考: University of Minnesota】

近年、脳科学の観点からも、ヨガや瞑想が脳の構造にポジティブな影響を与えることが明らかになっています。特に、感情の制御やストレス管理を司る脳領域(前頭前野や海馬)の構造が強化されるため、感情調整力が向上します。

② ハーバード大学の研究で、8週間のヨガおよび瞑想プログラムを受けた被験者の脳をMRIでスキャンした結果、ストレスや感情制御に関与する前頭前野や海馬の厚みが増していたことが確認されました。これにより、ヨガが日常のストレスに対して精神的な耐性を高めるための効果的な手段であることが示されています。

【参考:Harvard University】

精神的なストレス耐性というのは現代の私たちの日常に必須の能力ですよね。これもヨガで高められるのですから、慌ただしい人にこそ、日常がストレスだらけだよというあなたにこそ、そして現代人にこそお勧めなわけです。

まとめ

このようにヨガは、メンタル改善においても数々の研究がなされ科学的にも効果が認められています。ストレスホルモンの抑制や幸福ホルモンの促進、うつ症状の軽減、自律神経や脳波のバランス改善、そして自己肯定感の向上、ストレス耐性の向上など、ヨガはさまざまなメカニズムで心に良い影響を与えます。ヨガを習慣化し、これらの効果を日常生活に取り入れることで、メンタルの安定を図り、ストレスフリーな生活を実現することができるでしょう。

ヨガを心身の健康のためにと、せっかく始めた人がやってはいけないのが、『他人と比べる』ことです。ヨガを続けていると『周りと比べない』という言葉をインストラクターから聞いたこともある人も多いでしょう。様々なアーサナ(ポーズ)が出てくるヨガのレッスンでは、苦手なポーズと出くわすことも度々あります。

そんな時につい、周りの人は自分よりもできてる、とか、隣の人はもっと伸びてる・もっと曲げてる・もっとねじってるなど、そんなことに気を取られ闘争心や競争心がムクムクと出始めてしまったらコルチゾールが減るどころか、このストレスホルモンが増加してしまいます。他人との競争心を持ちったり、また劣等感を感じることでコルチゾールは増加するからです。

幸せホルモンであるセロトニンが増えるどころか、ストレスホルモンを増やすためにヨガをしていてはもったいないですよね!せっかくの自己肯定感を上げる時間も台無しになります!

今の自分をそのまま受け止めること、またそれが自己成長への意欲ともなり、その成長を楽しむことで精神的向上、自分自身への肯定、メンタルの安定へとつながります。ただただ『自分と向き合う時間』、というのはそういうことです!

ヨガを継続的に取り入れ、ヨガを習慣化し、これらの効果を日常生活に取り入れることで、メンタルの安定を図り、ストレスフリーな生活を実現することができるでしょう。日常生活・社会生活で避けて通ることのできないストレスに、耐えうる心身を作るのはあなた次第です。

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