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「幸せって何?…」と思ったら読むべき、ある動物のハナシ

2025年5月19日

人生の重大テーマ 幸せって?

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朝起きてSNSを開いたら、誰かのキラキラした投稿にモヤっとしたり…

「あ〜いいなあ、自分もこんな生活だったら幸せだろうなあ」と感じたり…。そんな経験、誰でも一度はあるはず。

「幸せになりたい」と思っていない人なんて、いないんじゃないかってくらい、「幸せ・幸福感」って私たちの人生における永遠のテーマですよね。

美味しいものを食べて、お気に入りの音楽を聴いて、好きな人と笑い合って…そんな時間って実際、幸せを感じるし、それが私たちにとっての「幸せ」だと思っていますよね。

でも、気づいたら「もっともっと」「まだ足りない」って、いつも何かを追いかけていませんか?

「もっと幸せになりたい」「いつだって幸せでいたい」と思いながらも、なぜか満たされない。その理由を教えてくれる、ちょっと不思議で深い話を今日はご紹介しますね。

こんな私たちの姿を、古代の聖典はある動物になぞらえました。

🦌 自分の香りに気づかない麝香鹿の話

誰でも幸福になりたいと思っている。そうでない者などいるだろうか?

「幸せ」はこの世の基本的ニーズのようである。ところが、それを見出している者はめったにいない。

なぜだろう? それは、幸福は麝香(じゃこう)鹿のようなものだからだ。

『インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガ・スートラ』より一部抜粋

麝香 じゃこう とは ”ムスク”という名でみなさんご存でしょう。濃厚で重みのある、甘く官能的なアノ香りのことですね。

古代の聖典の中に、この、額の一点から麝香の匂いをだしている動物の話が出てくる。この鹿は、その匂いを追いかけて走り回る。

それが自分の額から出ていることを知らないで

実にそれとまったく同じで、幸福はもともとわれわれの中にあるのだ。

どこへ行ってもわれわれは、自分の幸福を、人や物の上に映し出すのだ。笑顔を見れば、そのほほ笑んでいる顔がこちらの幸福を映し返すので、こちらも嬉しい(幸福だ)。

ちょうど、きれいに澄んだ鏡がこちらの顔を美しく映し出すように、ある種のきれいに澄んだ顔は、こちらの幸福を映し出す。そんなときわれわれは、「彼は私に幸福を与えてくれる」と言う。

ある種の顔にはこちらの幸福が歪んで映るので、「私はあの人が嫌いだ」と言う。

まったく馬鹿げている。誰もわれわれに幸福をあるいは不幸を”与える”ことなどできず、ただわれわれ自身の中の幸福を映し出したり、歪めたりしているだけなのだ。

『インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガ・スートラ』より

この姿は、外に「幸せ」を求め続ける私たちのようではありませんか?

“もっといい暮らし” “もっといい人間関係” を求めて外にばかり答えや幸せを探しているけれど、本当の幸せは、ずっと前から自分の中にあった——そう気づかせてくれるエピソードです。

新版インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガ・スートラ

あの話に似ている!!

ところで。この麝香鹿のハナシって。私たち誰もが知っているあの童話に似ていませんか?子供のころ、一度くらいは見聞きしたことがあるであろう、あれです。

チルチルとミチルの兄妹が、幸福の象徴である「青い鳥」を探す旅に出るというあの童話、その名も『青い鳥』。本のタイトルを知らなくても、チルチル と ミチル で知っている人も多いかも!

「幸せの青い鳥」と呼ばれることも多いそうですね。

知らない、かすかな記憶しかない、というあなたのために、あらすじをざっくりと簡単に。

モーリス・メーテルリンクの童話「青い鳥」

貧しい木こりの子供チルチルとミチルが、魔法使いのおばあさんに頼まれ「幸せの青い鳥」を探しに行くという物語。

チルチルとミチルは、様々な不思議な世界を旅し、青い鳥を探します。

いろんな国で「青い鳥」を見つけて持ち帰ろうとすると途端に姿が変わったり、どこかに隠れてしまったり、途中で死んでしまったりと、持ち帰ることができません。

しかし、家に帰ってきてから、ふと自宅の鳥かごの中を見ると、「青い羽根をもつ鳥」がいることに気が付きました。

そうです、自分たちが今まで飼っていた「鳥」こそが「幸せの青い鳥」だったことに気づきます。実は、幸せの青い鳥は、遠くの国ではなく、いつも自分たちのそばにいたのでした。

かなり、はしょって書きましたがこの物語は、幸せは遠い場所や特別なものではなく、現実の生活の中にあり、自分たちの心の持ち方次第で気づくことができるということを伝えています。

日常に潜む「幸せを見失う瞬間」

  • 朝、スマホを開いたらフォロワーが増えていないとガッカリ
  • コンビニで手に取ったスイーツが「前より値上がりしてて損した気分」
  • 家に帰ったらなんとなくNetflixを開いて、なんとなく1日が終わる

そんな時こそ、麝香鹿のように“外”にばかり気を取られていないか、ちょっと自分に問いかけてみましょう。よく言えば、「外にばかり幸せを求めている自分」に気づくチャンスでもあるんですよね😊

幸せは、あなたの「内側」にあるかもしれない

『パタンジャリのヨーガ・スートラ』にヒントをもらうと、「幸せは外ではなく、自分の内側にある」ということが見えてきます。

SNSで誰かの笑顔を見て「いいなあ」と思うたび、モノや人間関係に何かを求めるたび、私たちはこの麝香鹿と同じように、自分の内にある“幸せの香り”を見逃しているのかもしれません。

💡すぐにできる、内側の幸せを見つけるヒント

  1. 深呼吸をする
    一呼吸でいいから深呼吸してみたり。ゆっくり呼吸をする音に耳を傾けてみると、心が落ち着きます。
  2. 「ありがとう」を言う
    感謝を伝えるという当たり前のことに目を向けると、心が豊かになります。
  3. スマホから離れる時間をつくる
    他人に影響されない、心が乱されない時間が実は一番贅沢だったりする。

寄り道するからこそ判ることがある

と、ここまでは、正論。

でも、寄り道をしたり、外に向かって何かを探し求めて行動してからでないと、いつもの日常にある幸せには気づけないもの。だから外に探し回る時間や冒険も決して無駄なモノではありません。

自分が子供のころを思い出してみるとすごくよく分かりますよね。幼稚園や学校からまっすぐ家に帰って来ただけだと発見できなかったものごとって、いっぱいありますよね。ちょっと道草食ったからこそ、発見があったはず。

人生も。ちょっと回り道したり寄り道してみたからこその、日常とは違う体験ができたり新しい発見があったり。中には疲れ果ててしまう経験もあるかもしれないけど、それも寄り道してみないとわからなかったこと。

名作は寄り道から生まれる

その寄り道というのは、私たち自身の人生にもドラマをもたらしますし、実際、その寄り道は数々の名作を生んでいます。寄り道することによって得られる日常から外れた体験が、感動を湧き起こさせるドラマを生み出すわけです。

私事ですが、少し前に動画配信サービスで、『マイフレンド・フォーエバー』という映画を観まして。これはまさに、寄り道、というか、もう日常から大きく外れた大冒険をした結果、生まれたドラマそのもの。

輸血が原因でエイズに感染した少年デクスターと、その隣に住む少年エリックの友情と冒険を描いた感動作。常識だけで行動していたらできないこと、良識・常識・ルールでがんがらめになった大人になったらしない発想やできない行動がいっぱい描かれていた印象。

近年ものでは、終活に向かう高齢マダムが崖っぷちのタクシードライバーに“秘密の寄り道”を依頼するという内容の『パリタクシー』。パリ横断の“寄り道”から始まる、2人の波乱万丈なドライブのフランス映画。

大人になると私たちは忙しい毎日の中で、日々の役割をこなすことや前に進むことばかりを考えがち。この映画は、私たちが忘れがちな「寄り道」の大切さをそっと教えてくれるようなストーリーです。

時には立ち止まり、寄り道をすることで初めて見えてくるものもある…。

そして、余談ですがなんとこの『パリタクシー』の東京版とも言える『TOKYOタクシー』が2025年11月に公開予定のようです!

『パリタクシー』を原作に、山田洋次監督が東京を舞台に製作。高齢女性とタクシードライバーの思わぬ寄り道を描く東京版映画。こちらも楽しみです。

話がちょっと逸れましたが。寄り道という具体的表現でなくとも、このような寄り道・冒険・いつものルートから外れた日常を体験することで様々なストーリーが生まれるワケですね。前述した『青い鳥』も然り。

外に探し回るのは決してムダだけではなく。探しまわった後だからこそ、戻ってきたいつもの日常、近くにもシアワセの種はあるんだなって、改めて気づくのですよね。

チルチルとミチルも、旅をしなかったら、家にいた鳥こそ幸せの青い鳥と見いだせなかったワケで…。

さいごに

「幸せになりたい」と願うことは自然なこと。でも、その答えは実は、”手の届くところ” や “自分の中” にあるのかもしれません。

寄り道をしたり、外に探し回ったり、時には遠回りをしたり。そんな体験も決してムダではなく近くにある、自分の中にある「答え」にたどり着くためには、必要な体験や時間であり、必要な寄り道でしょう。

幸せを求めて、外へ探し回りあくせくしてる時が、あなたにとっての正論で正解の時期もあると思うんです。

条件の良い仕事を得ようとしたり、良い恋人を得ようとしたり、お金をたくさん稼ごうとしたり。何か「成功」と言えそうなものへ魅力を感じたり、意識が向いたりして必死になっている時。それがあなたの正義であり、目指すべきゴールであり、正論の時もあると思います。それは決して無駄ではないですよね。

そんな時間を経て、幸せって案外こんなことだったんだと気づく時もあると思います。

大切な人と一緒にテレビを見る、ご飯を一緒に食べるだけで、ほっこりするな、安心するなとか。友達とただおしゃべりして一緒に笑うだけで、ああ、楽しいなとか。この曲、すごく好き!良いな♡とか。今日のご飯、美味しく炊けたな、よかった!とか…。

その時々で、何が正論で何が正解かは解りません。年齢、時期によって行ったり来たりもあると思います。

でも幸せというのは、案外自分のすぐ近くにあり、なかなか気づかないものだし、気の持ちようとか、見方次第かもしれない、ということをあなたの必要なタイミングで知ることができたり、思い出せたら良いなと思います。

今日の呼吸、今日の食事、今日の自分の気持ち、をちょっと大切に想って丁寧に感じてみたら。その中に、「麝香」が香ってくるかもしれません!?

もとい。あなたの額からもきっと素敵な香りが、すでに漂っているはず🌸

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